私の高校時代は「倫理」という授業がありました。高校に入って初めて出会った授業だったので緊張していたのを覚えています。今思えば、哲学の授業だったのかな…と思います。当時の私は「世界史」とか「倫理」とかカタカナの人の名前が出てくるのが苦手でアウグストゥスとかアウグスティヌスとか覚えられなくて…。対して「日本史」は日本人の名前を覚えればいいし、教えてくださっていたA先生がドラマチックな語り口調でで授業が面白くてのめり込みました。A先生の見た目も爽やかで素敵だったんですよね…。A先生自体が日本史を好きなんだろうなということが見て分かりました。その学問を好きな人が子どもたちに教えるべきだなと思いました。私も教員免許を持っていますが、勉強が嫌いなので、先生にはなってはいけないなと心に決めています。生活のため先生って子どもたちにはバレてしまいますから。
コロナ禍ぐらいからYouTubeをよく見ていますが、仕事が辛くなってきて夜眠れなくなってきたときアバタローさんのYouTubeを聞きながら寝るようになりました。声が低音で心が穏やかになる感じがして寝付きやすいんですよね。内容も哲学者の本の解説がよく出てきて(心がきつかったので哲学の内容に惹かれたのかもしれません)難しい内容をわかりやすく解説してくださいます。その解説を聞いている間に寝落ちしてしまうというのが本当に心地よくて。仕事が辛いとき夜中に目が冷めてしまって、仕事の心配事が次々に浮かんできて眠れなくなったときにも、アバタローさんのYouTubeをいくつか聴いて心を落ち着かせていました。「韓非子」「マルクス・アウレリウス」「エピクロス」「星の王子さま」とかを聴いていました。50歳を目前に仕事を辞めて心にも余裕ができて改めて哲学に興味が湧いてきました。高校生のとき「倫理」の授業がなかなか興味を持てませんでしたが、やっと今哲学を勉強したいと思い本を買ってみました。ダイヤモンド社からでている「哲学と宗教全史」です。高校で哲学の存在を「倫理」の授業で知らせて、生きている途中で哲学が必要なとき改めて学ぶために「倫理」の授業があったのかもしれませんね。